ドライアイについてのシリーズ最終回は栄養についてです。
適度に食べたい青魚・マグロ等
青魚・マグロ等に多く含まれるオメガ3脂肪酸の摂取により、ドライアイの症状が改善したという報告があります。オメガ3脂肪酸には
- エイコサペンタエン酸(EPA)
- ドコサヘキサエン酸 (DHA)
などがあります。オメガ3脂肪酸は体内で合成されない必須脂肪酸のため、外から摂取する必要があります。
日本人成人のオメガ3脂肪酸摂取目標量は 1日あたり1.8〜 2.4 gとされています。サンマなら1日1尾、マグロの刺身なら1日2~4切れで摂取できます。
オメガ3脂肪酸を 1日あたり4g以上摂取すると血液が固まりづらくなる事があるので摂りすぎには注意が必要です。
やんわりとお勧めのサプリメント
EPA・DHA
青魚・マグロ等に多く含まれるEPAやDHAといったオメガ3脂肪酸は、サプリメントで摂取することも可能です。
オメガ3脂肪酸はドライアイの自覚症状、涙の層の安定性を改善すると考えられてはいますが、年齢・性別・人種・量・期間などによる違いについてはまだまだはっきりしたことはわかっていません。
乳酸菌
最近ですと、乳酸菌 (エンテロコッカスフェシウム WB2000)を含んだ複合サプリメントの摂取によりドライアイが改善したという報告もあります。
乳酸菌はアレルギー・生活習慣病・健康維持に関係しています。ドライアイその他もろもろ、更なる研究が勧められています。
オメガ3脂肪酸サプリメントを個人輸入で買う事を当院がお勧めしない理由
大きなアメリカ人と小柄な日本人が同じ量のサプリメントを飲むのは問題ないのかな?、と当院髙橋は疑問があります。
個人輸入で安価なサプリメントを簡単に変える時代ですが、米国メーカーのサプリメントは日本人には1粒のサイズが大きいです。特に小柄な日本人には大きすぎて過剰摂取になったり、飲み込みが難しいことがございます。特に飲みこむ力が弱っている高齢の方にはお勧めできません。
メーカーによるアフターケアのことも考えると、日本のメーカーが作ったサプリメントを飲む方が良いのでは、と当院は考えております。
全身に良いものは目にも良い
EPA、DHA、乳酸菌はドライアイに関係なく健康のために必要なものです。また、ドライアイのためにこれら「さえ」摂っていれば大丈夫、というわけでもありません。なぜならドライアイは多くの原因が複雑に絡み合っており、酸化ストレスや炎症等も関わっているからです。
「目にはこのサプリ」「膝にはこのサプリ」というふうにではなく、全身に良いお食事が結局は目にも良い、だから色んなものをバランスよく食べましょう、という何ともありきたりな結論でした。