スーパーでお買い物をする時、添加物が入っていないか確認して食品を選ばれる方が増えています。そのような方々にお勧めの情報をお知らせいたします。
食品添加物を気にされる方が一番注目される加工肉を一例に挙げて、「食品添加物を正しく怖がる方法」をお知らせいたします。
今回も目次と赤字だけで大体の内容をご理解可能です。途中に出てくる添加物の名称は、
- キシリトール
- 硝酸塩
- 亜硝酸塩
の3つだけ覚えたらもう十分です。
食品添加物のメリットとデメリット
メリット
- 食中毒を防ぐ
- 腐敗を防ぐ
- 酸化を防ぐ
- 栄養素を補う…ビタミンC、ビタミンD、葉酸、鉄、カルシウムが添加されていることが多いです
- 味・香り・色・食感を改善し食欲を増進させる
- 食品の状態を安定させ個体差や時期による違いを無くす
例えば以下のようなものです。
-
- 乳化剤 → 水と油を均一に混ぜる
- 増粘剤 → とろみをつける
- 安定剤 → 分離を防ぐ
- 膨張剤 → パンや菓子を膨らませる
- pH調整剤 → 酸度を調整する
デメリット
一部の人では過敏反応などが起こる
特定の添加物に対して、
- アレルギー様反応…一部の着色料でアレルギーのような反応が出る方がごく少数います
- 喘息症状…亜硫酸塩で一部の喘息患者さんは発作が出ます
- 頭痛
- 消化器症状
などが問題になる場合があります。ただし、これは添加物全般に当てはまるわけではありません。
過剰摂取によるリスク
よくあるリスクとして、以下の食品添加物の取りすぎが良くないです。
- ソルビトール
- マンニトール
- キシリトール
これらの食品添加物は、ガムやキャンディーなどに使用されます。これらは砂糖より低カロリーだったり、虫歯になりにくかったりするメリットがあります。
しかし大量に摂ると、
腸管に吸収されにくい
↓
腸管内の浸透圧が上昇
↓
水分が腸管内に移動
↓
下痢・腹痛
となることがあります。
これは「危険な添加物」というより、摂取量が多すぎる事が問題になる典型例です。
ソーセージ等の加工肉が体に良くないのは添加物だけが理由ではありません
そもそも加工肉とは?
塩漬け・熟成・発酵・燻製・その他の加工によって、肉の風味を高めたり保存性を改善したりした肉のことです。
具体的にはベーコン・ハム・ソーセージ・サラミ・コンビーフ・ビーフジャーキー等を指します。
食べすぎると大腸がんのリスク
IARC(国際がん研究機関)は加工肉を毎日50g摂取すると、大腸がんのリスクが相対的に18%高まると発表しています。50gの目安はソーセージ2本です。
農林水産省も公式発表しています。
国際がん研究機関(IARC)の概要とIARC発がん性分類について【農林水産省】
心血管疾患または2型糖尿病との関連?
加工肉の摂取量が多い人ほど、心筋梗塞・脳卒中・心血管疾患死亡・2型糖尿病などにかかりやすいという観察研究・解析があります。
理由として考えられるのは、
- 塩分が多い
- 飽和脂肪酸が多い
- 高カロリー
- 加工肉だけではなく食事全体の質が悪い
など複数です。
ただし「加工肉を食べる → 糖尿病か心筋梗塞になる」という因果関係が、大腸がんほど明確に確立しているわけではありません。これからも研究が必要です
発がん性のある食品添加物が含まれている※注意点あり
加工肉では、硝酸塩・亜硝酸塩などの食品添加物が使われることがあります。
これらは肉中の成分や、食べた人の体内の消化管内の反応によって、発がん性物質を生じる可能性があります。
ただし、「亜硝酸塩が入っている=加工肉が危険」という単純な話ではありません。
硝酸塩・亜硝酸塩は野菜にも存在しますし、加工肉の発がんリスクには複数の要因が関与すると考えられています。
高温調理により発がん性物質が生成されてしまう
食品は、焼く・ 炒める・ 焦がす・ バーベキューする等、120℃以上で加熱すると発がん性物質が発生します。
これは加工肉かそうでないか、添加物が使われているか使われていないかとは全く無関係で、高温調理という調理方法が問題です。
保存性や味のために食塩が多くなりやすい
塩分過多は、血圧上昇・心血管疾患・胃がん等との関連があります。
特に日本人の場合、加工肉だけでなく味噌・醤油・漬物からも塩分を摂取するため、欧米人よりも摂取量には気をつけなければいけません。
食品添加物だけが最大の問題ではありません
加工肉を避ける理由として「添加物が怖い」と説明されることがありますが、科学的にはもっと複雑です。加工肉の健康リスクには、
- 肉そのもの
- 加工方法
- 塩分
- 保存方法
- 高温調理
- 脂質
- 食事全体
など複数の要因があります。
したがって、「無添加ソーセージなら健康食品」とはなりません。無添加・発色剤不使用、などの表示だけを見て判断するのは不十分です。
全ての食品添加物が悪いわけではありません
結論からいうと、食品添加物は一括して健康に悪いわけではありません。
安全性は
- 物質そのもの
- 摂取量が多すぎないか
- 摂取頻度
- 食べる人の体質…喘息がないか?着色料で反応がないか?
- 他の食品成分との組み合わせ
で評価します。
食品添加物が入っていない食品なら安全、というわけではありません。「食事全体のバランス」を重視するのがお勧めです。
健康上のリスクが非常に非常に小さい添加物
以下の食品添加物は、健康への悪影響が確認されていません。
- クエン酸
- 乳酸
- 炭酸水素ナトリウム(重曹)
- ペクチン
- 寒天
- ゼラチン
- 塩化マグネシウム(にがり)
- アスコルビン酸(ビタミンC)
- トコフェロール(ビタミンE)
- レシチン
- グアーガム
- キサンタンガム
ただし、「無条件に健康に良い」という意味ではありません。大量摂取すれば胃腸への刺激などが起こり得ます。
つまり「健康に影響がない添加物」ではなく、「通常の食品として使用される量では健康上のリスクが非常に小さい添加物」と表現する方が適切です。
天然添加物なら安全、ということではありません
天然の食品添加物にも毒性があるものは大量にあります。
また、人工的に合成した食品添加物は全て危険!ではありません。
食品添加物の安全性は天然か人工かではなく、その物質が何で、どのくらい摂取しており、どのような毒性があり、どの程度の安全域があるかで評価するのが基本です。ゼロヒャク思考から離れることが大切です。
参考文献
【英語】赤肉・加工肉の発がん性についてのQ&A(国際がん研究機関)
上記のリンクは一般の方向けに書かれています、専門家向けではありません。AIに翻訳してもらうととてもわかりやすいです。
おまけ:髙橋のお買い物〜同じ金額なら多いほうを選ぶ庶民派です
私はたまに加工肉を買います。一生食べません!外食しても加工肉は絶対さけます!という生活を送っていません。たまに食べるくらいなら大腸がんにならないので食べたい、という考えです。
ところが最近は価格の問題で買う頻度が落ちました。月1回が年2回になっています。同じ値段なら生肉をドカンと買います。

