「鍼を受けるとリラックスできる」というお声をいただきます。なぜリラックスできるかの理由をお知らせいたします。
鍼で脳波の変化が起こる
鍼の刺激で大脳皮質全体からアルファ波が現れ、リラックス状態になります。これを広汎性(こうはんせい)アルファと言います。この状態は深いリラクゼーションの状態を表しています。
アルファ波(α波)とは何か?
アルファ波とは、脳波の波形の一種です。脳波とは、脳の活動を100万倍に増幅して記録した波形です。波形はその時々の精神の状態(焦り・緊張・安静)を数値で表しています。
また、アルファ波が現れている状態で起きることは、以下のようなものに分けられます。
- ウトウトしていて目は閉じているけど意識がある
- リラックスしてご機嫌
- 心が安定していてアイデアが生まれやすい
鍼でセロトニンが増える
鍼刺激でセロトニンが増加し、ストレスが緩和され、心が落ち着きます。日光を浴びるとセロトニンが分泌されますが、冬は日照時間が短いためセロトニンの分泌が減りやすいです。よって冬こそ鍼がお勧めです。
セロトニンとは何か?
セロトニンは幸福感をもたらす、脳内の神経伝達物質の1つです。脳内のあちこちに高濃度に分布しています。セロトニンの役割は、他の神経伝達物質であるドーパミン(喜び、快楽などを左右する)やノルアドレナリン(恐怖、驚きなどを左右する)などをコントロールし、精神を安定させることです。
セロトニンが低下すると精神症状が現れる
セロトニン分泌量の低下で攻撃性が高まったり、不安・うつ・パニック障害などの精神症状を引き起こすといわれています。なぜかというと、ドーパミンとノルアドレナリンのコントロールが不安定になりバランスを崩すからです。
セロトニンの低下の原因に、女性ホルモンの分泌の減少が関係していることが近年判明しました。これは更年期障害と関わりがあることを示します。
まとめ;鍼により脳にアルファ波が現れ且つセロトニンが増え、結果リラックスできた結果メンタルの状態が改善されます。
リラックスできた結果メンタルの状態が改善できるので、イライラ・不眠・パニック障害・更年期障害でお困りの方には鍼がお勧めです
また、鍼灸の施術において、心のケアと体のケアのハッキリした区別はございません。例えばいろはでは、心の不調があるご利用者様には身体の変化も探していきます。逆に、身体の不調の自覚があるご利用者様の、自覚のない心の不調をみつけたりもします。
忙しい毎日を過ごされている方は心の疲れに自覚がない事が多く、スタッフは心配しております。「私、不眠です」と仰られない方にも、スタッフの判断で不眠の鍼をご提供することが多く、その場合は施術前に必ずご説明いたしますのでご安心くださいませ。
心をコントロールする方法として、体のセルフケアをご提案させていただく事がコロナ禍で増えました。「気の持ちようですよ」「考え方を変えましょう」というような趣旨の発言を、いろはスタッフは一切しません。