コツが必要な洗眼(せんがん)、目の洗い方についての投稿です。洗いすぎてドライアイになることがあるので要注意です。
忙しい方は見出しと太字だけお読みください。
まずは洗眼のメリットをご紹介
目を清潔にすると、以下の目の病気の予防になります。
- アレルギー性結膜炎＝花粉などのアレルゲンが目の表面にくっついて結膜に炎症を起こします。かゆみ・充血・目脂・異物感があったり、ブツブツが瞼の裏にできます。
- 霰粒腫(さんりゅうしゅ)＝まぶたにやや硬いしこりができます。通常はそんなに痛くありませんが、急性炎症を起こすと痛くなります。
- 麦粒腫(ばくりゅうしゅ)＝ものもらい
- ドライアイ=こちらのブログ投稿をご参照くださいませ。
- まつ毛ダニ(顔ダニ)の繁殖＝体長0.1mm〜0.4mmの肉眼では見られないダニがまつ毛の毛穴に住み着きます。かゆみ・腫れを引き起こしたり、まつ毛の抜けやすさにつながります。
具体的な目の洗い方の手順
最初に手を洗う
手が汚れたまま目を洗うと、手の汚れが目に入ります。手を洗いましょう。アルコール消毒ではなく石鹸で洗いましょう。
目に関係ない話ですが、洗顔前に手を洗うとお顔もしっかり洗えます。洗っていない手で洗顔すると、顔を洗う前に手の汚れを分解する事で洗顔料が消費されていくからです。
顔を洗う
目より先に顔を洗いましょう。まぶた、まつ毛、まゆげが汚れたまま目を洗うと、それらについた汚れが目に入ってしまいます。
アイメイクは当然落としましょう。マスカラはもちろん、インサイドアイライナーは鏡を見て綿棒など使用して落としましょう。
目を洗う〜洗い方３種類のうちどれかを選ぶ
水道水
どんな時におこなう？
- 花粉の飛散量が多い時
- プールに入った時
- シャンプー、石鹸、アイメイクリムーバー、メイククレンジング剤などがが目に入った時
- 目やにが多い時
- その他、異物が目に入った時
方法
水道水を清潔な手に取り、まばたきするようにして 異物感がなくなるまで洗眼してください。数秒で十分取れるはずです。取れないなら眼科で診察を受けてください。洗いすぎはドライアイにつながるので要注意です。
人工涙液の点眼
どんな時におこなう？
- コンタクトレンズを使用している
- 空気が乾燥している部屋にいた時
- 眼がショボショボしている時
- 花粉症の症状がある時
など
どんな人工涙液を使えば良い？
防腐剤が含まれていないものをお勧めします。
人工涙液の中には防腐剤が含まれているものもあり、防腐剤が含まれた人工涙液を繰り返し点眼することは眼に良いことではありません。
人工涙液以外に点眼薬を併用する時は順番に注意
点眼薬を複数使っている方は、点眼の順番が大切です。眼科医、薬剤師の先生に順番を教えてもらいましょう。
方法
何回も点眼して目を洗い流しましょう。点眼薬が目から垂れてきますからティッシュなど清潔なもので優しく押さえましょう。
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どんな時におこなう？
- まつ毛が少なくなってきた
- まつ毛が抜けやすくなった
- まつエクをつけている
- まつ毛ダニがすでにいる
- アイメイクが好き
- 目薬が上手く目に入らない
など
使う手順
アイメイクリムーバー
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フェイスクレンジング
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アイシャンプーロングでまつ毛の根元を優しくクルクル
※目に入っても滲みません
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水またはぬるま湯ですすぐ
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基礎化粧品
市販の洗眼カップをお勧めできない理由
カップに液を入れてその中でまばたきするタイプのものはお勧めしません。なぜなら一度は落ちた汚れが再び目の中に入るため、結局汚れが取れないからです。
この方法では眼に傷がついたり、目にある小さな小さな傷に菌が入り込み感染症を引き起こすことになります。
洗面器に貯めた水を使うのも同様にお避けください。
水で眼を洗いすぎ→ムチンが剥げる→ドライアイになる
目に元々ある良い成分、ムチンが剥げるのを防ぐため、長々と水で洗い続けたり1日に複数回洗眼するのは避けましょう。
目の表面にはムチンという物質がくっついています。ムチンは水となじみがよく、涙がうまく角膜表面に保護膜を作るために大切な働きをしています。
ところが1日に水で複数回洗眼したり、洗眼時間が長いとムチンが剥げてきます。結果、涙がうまく角膜にのらないことになってしまうのです。
しかもムチンを産生する細胞にも支障が出てきます。その結果、正常な目でも一時的にドライアイになってしまいます。
また、洗いすぎリスク、そして水道水の塩素濃度の地域差から、眼科医の先生によって水道水での洗眼について意見が分かれています
ドライアイの方ほど洗いすぎて、ドライアイを悪化させてしまう
洗眼すると一時的に目がスッキリするため、ドライアイの自覚症状がある方では、１日何回も洗眼を繰り返している場合があります。
洗いすぎて角膜の状態を悪くしてしまいます。
リッドハイジーンとは？
予防医学として、そして美容のためにも
リッドハイジーン＝目元を清潔に保つ行為
はお勧めです。正しく目を洗う習慣を、将来のために身につけてみませんか？
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本文の内容は一般論ですので、個々の治療には必ずしも当てはまりません。必ず担当眼科医の先生に相談されますようお願いいたします。
