ネット(個人輸入)で買うピルの危険性

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この記事は「ピルを飲みたいけど婦人科に行くのはなあ」と不安になっている若い方向けに書きました

生理痛、月経前症候群(PMS)でお悩みの皆さんこんにちは。

いろはは低容量ピルの活用を推奨しております。婦人科デビューを最初は皆さん怖がるのですが、行ってみると生理痛で苦しむ思春期の女の子が普通に待合室にいます。苦しむ時間がもったいないのでサクッと婦人科でピルを処方してもらいましょう。

いろはにご来院されている方たちの中にも、低容量ピルを活用して快適に生活を送られている10〜40代の女性が珍しくありません。中高生の女の子にも当然いっらしゃいます。生理痛、月経前症候群(PMS)のせいで学業・部活に支障が出るのは勿体無いです。

ですが「友達が婦人科に行きたがらず、ネットでピルを買おうとしてるんですが、危ないですよね?」と言うお話になったのでこのブログを書こうと思いました。

個人輸入(ネット通販)で買うピルの問題点

個人輸入でのピルは偽造のものも多く含まれています。平和な日本で暮らしていると実感しづらいのですが、世界中には偽造医薬品が多く流通しています。個人輸入で買ってしまった偽造ピルの場合、

  1. 単にピルとして機能しないもの
  2. ピルとしての機能はなく、ただ有害な物質(重金属など)が含まれているだけのもの
  3. ピルとしての機能はあるものの、有害な物質(重金属など)が含まれているもの

という3パターンに分けられます。

個人輸入のピルで問題が起きても国は助けてくれない

日本国内で認められたピル、その他お薬で何か起きた時は医薬品副作用被害救済制度による救済の対象となります。この制度は日本で認められたお薬のみが対象となります。しかし個人輸入で買ったピルで何か起きてもこの制度は使えません。泣き寝入りするはめになります。

偽造の粗悪品ピルを飲み続けると起こる重大なこと

将来出産する赤ちゃんの奇形

偽造ピルを飲み続けると体内に重金属が蓄積されていきます。そして、ピルを飲んでいる女性は将来妊娠する可能性がある年齢にあります。結果、将来出産する可愛い赤ちゃんを危険に晒すことになります。

ご本人が水俣病・イタイイタイ病にかかる

将来出産する気がなくとも、ピルを飲んでいるご本人が水俣病(メチル水銀が体内に蓄積して起こる)・イタイイタイ病(カドミニウムが体内に蓄積して起こる)にかかる可能性が高まります。

偽造ピルによる水俣病・イタイイタイ病は公害によるものではないため、国が定めた公害健康被害補償制度は使えません。

ご家族に婦人科に連れて行ってもらう時の説得方法

ネットでピルをこっそり買うのはやめてください。リスクがあまりに甚大です。10代で保護者の方と一緒に暮らしている学生さん、健康保険証が保護者の被扶養になっている若い方は「ピル飲みたいから婦人科に行きたい」とご家族に伝えましょう。

もし「贅沢だ。そのくらい我慢しなさい。私が若い頃はそんなものはなくてみんな我慢した。」と言われたら

「我慢することで勉強や部活や学校行事が苦痛でたまらない。全然集中できないし苦しさのレベルは人それぞれ。女性ならみんな苦しさの度合いが同じわけではない。遺伝子を受け継いでも生理痛・月経前症候群(PMS)の度合いは似るわけではない。もし私がこっそりネットでピル買って飲んで、それが偽造ピルなら病気になるよ。どうするの!?」

と説得しましょう。

最後は若干脅し気味ですが実際にこうなってしまう女の子がいるのです。そんなわけで、このような物騒な提案になってしまった事をお詫び申し上げます(しかし取り下げる気はありません)。

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