いろはでもよく話題にあがる帯状疱疹のワクチンについての良い情報をお伝えします。
帯状疱疹の不活化ワクチン「シングリックス」で認知症のリスクが下がるという研究論文
アメリカの研究
こちらはオックスフォード大学が2024年に発表した論文です。
組換え型帯状疱疹ワクチンは、認知症の発症リスクの低下と関連している(英語)
アメリカの約20万人以上のデータを分析したそうです。
従来の生ワクチンであるゾスタバックスから、新しい不活化ワクチンのシングリックスに切り替わった時期を利用して比較したところ、
シングリックスを打った人は認知症の発症リスクが17%低下し、認知症にならずに過ごせる期間が平均で164日(約半年)延びたと報告がありました。
この研究データによると、帯状疱疹ワクチンによる認知症リスクの低下は男女共に見られましたが、以下のように顕著にリスク低下の幅に男女差があったそうです。
男性:ワクチンを打っていない人と比較して13%のリスク低下
女性:ワクチンを打っていない人と比較して22%のリスク低下
このように、女性の方がより大きな予防効果(リスクの減少幅)が得られるという結果が出ています。
イギリスの研究
イギリスはスタンフォード大学の研究チームが2025年に発表した論文です。
帯状疱疹ワクチンが認知症を予防するという因果関係の証拠(英語)
生年月日によって「無料で打てるか否か」が分かれた制度を利用した研究です。これは統計学的に非常に精度の高い手法です。
たまたま特定の日に生まれたかどうか?という、本人の健康意識とは関係ない公的な区切りで比較したため、ワクチンそのものに予防効果がある、という因果関係がかなり濃厚になった点が画期的です。
ワクチンを打ったグループは、打たなかったグループに比べて認知症リスクが約20%低下しました。
帯状疱疹ワクチンは脳でどんな仕事をしてくれるの?
脳のボヤ騒ぎを予防している
帯状疱疹のウイルスである水痘・帯状疱疹ウイルスは、一度感染すると神経の中にずっと潜伏しています。
免疫の働きが下がると、このウイルスが暴れ出して帯状疱疹を引き起こします。
ですが実は暴れていなくても、脳の中でこっそり悪さをして慢性的な炎症を起こしているのではないか、という説があります。
帯状疱疹ワクチンはこのウイルスをしっかり抑え込むため、脳内の「ボヤ」を防ぎ、神経細胞がダメージを受けるのを回避してくれるのです。
脳のお掃除を催促してくれる
新しいワクチンであるシングリックスには、免疫を強化するためのアジュバント(補助剤)という物質が入っています。
このアジュバントが、加齢とともにサボりがちになった免疫細胞たちに「もっとしっかり掃除をしなさ〜い!」と再教育する役割を果たしている可能性があります(今後も研究が必要)。
その結果、認知症の原因とされる脳のゴミ(アミロイドβなど)を、免疫細胞が効率よく掃除してくれるようになると考えられています。
千葉市では帯状疱疹ワクチンの助成が実施されています
年齢によって助成金額が異なります。50歳以上で住民票が千葉市にある方はこちらをご確認くださいませ。
帯状疱疹後神経痛に鍼が効きます※条件付き
発症して3ヶ月以内、かつ水ぶくれが完全に消えている状態のご来院でしたら帯状疱疹後の神経痛が鍼で改善できます。
しかし発症から3ヶ月以上経っていると残念ですが効果の見込みはございません。
先手必勝でお願いいたします。
もし帯状疱疹にかかったらすぐに皮膚科へ!飲み薬(抗ウイルス薬)で治ります
ワクチンを打っていない方で、体の片側(顔含む)にプツプツが出たら帯状疱疹の恐れがあります。皮膚科で診察を受けて、抗ウイルス薬を飲み始めてください。プツプツ(皮疹)ができてから72時間以内に飲み始めてください。痛くも痒くもない場合でも、処方された抗ウイルス薬を完全に飲み切るのが完治への近道です。
よくあるケースは
- 乾燥で湿疹ができたのかな?とりあえず塗り薬で治るかやってみよう
- 汗疹かな?塗り薬でも塗っておくか
という判断をされて手遅れになるケースです。どんな塗り薬を塗っても治りません。このような判断をされた方で、神経痛が何年も残って苦しむ方が世の中にたくさんいらっしゃいます。
ご本人が気づかなくても、周りの方がプツプツを発見した場合は「なるべく早く病院へ行って!さあ早く!」と強く説得してください。
オンライン予約ができるクリニックだと事前に画像を添付・送信できる場合があるので、ご本人またはご家族がスマホでお肌の画像を撮っておかれるのがお勧めです。

