さつまいも

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美味しくて食物繊維たっぷりのさつまいも。

現代の栄養学と、薬膳の両面から見てみましょう。

現代の栄養学からみた、さつまいもに多く含まれる栄養素

食物繊維いろいろ

不溶性食物繊維であるセルロース、ヘミセルロース、リグニン、水溶性食物繊維であるペクチンがさつまいもには含まれています。

食物繊維は、便通を整えて便秘を防ぐうえで欠かせないものです。

また、脂質・糖・ナトリウムなどを吸着して身体の外に排出する働きもあり、これらを摂り過ぎることによって引き起こされる肥満・高脂血症・糖尿病・高血圧など生活習慣病の予防・改善にも効果が期待できます。

ビタミンC

体の組織をつくるコラーゲンの生成に欠かせない栄養素。

免疫力を高める働きもあります。

ヤラピン

さつまいもを包丁で切ると、切り口から白い液体が出てきます。これがヤラピンで、便秘の予防になります。

「さつまいもを食べるとお通じが良くなる!」と喜ばれる方が多いのですが、これは食物繊維だけではなくヤラピンの効果でもあります。

炭水化物

さつまいも100g中、炭水化物が31.2g含まれています。大切なエネルギーです。

ダイエット中で便秘になりやすい方にさつまいもがお勧めです。

薬膳からみたさつまいも

平性[へいせい]の性質

体を冷やすでもなく温めるでもない性質で、多くの体質に合います。

特に向いているタイプ

特に胃腸があまり強くないお子様、または気血両虚[きけつりょうきょ]の大人にお勧めです。さつまいもはこれらの体質の方々の胃腸を強くします。

あまり向いていないタイプ

お腹が張った感じがある気滞[きたい]の方にはあまり向いていません。食べすぎるとますますお腹にガスが溜まり、体質改善には不向きです。

効果

  1. 健脾益気[けんぴえっき]…胃腸を丈夫にして元気にします。
  2. 和胃生津[わいせいしん]…胃腸の働きを回復させて、唾液などの分泌を促進します。
  3. 寛腸通便[かんちょうつうべん]…便通を促します。

芋焼酎と糖尿病の関係

糖尿病の患者さんはアルコールを飲むと病状が悪化することが多いのですが、芋焼酎に限っては他のお酒よりも血糖値が上がりづらいです。

しかし全ての糖尿病患者さんに芋焼酎が向いているわけではありません。肝陽亢盛[かんようこうせい・高血圧で赤ら顔、ガッチリ体型の方]または陰虚[いんきょ・太りにくく口が乾きやすい方]の方で、尚且つ糖尿病の方には逆効果です。ご注意くださいませ。

千葉のさつまいも

令和5年産の都道府県別収穫量、千葉県は全国3位です。

参考:令和5年産かんしょの作付面積及び収穫量(農林水産省)

かんしょとは、さつまいもの事です。

かんしょ先生に感謝!

江戸時代の天明・天保の大飢饉の時、さつまいも栽培のおかげで幕張周辺では餓死する住人がいなかったと伝えられています。

学者である青木昆陽[こんよう]が「飢饉に備えてさつまいもを栽培しましょう」と8代将軍吉宗に上書してくださって、それが認められ実現できていたからです。

かんしょ先生と呼ばれた青木昆陽[こんよう]の功績を讃えて建立されたのが昆陽[こんよう]神社です。京成幕張駅からすぐの場所です。

千葉県は今も昔も食に恵まれています。ありがたや、ありがたや。

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