PMS・生理痛の種類、5回シリーズ、今回は最終回です。
今回は5つのうちで「月経前症候群(PMS)と生理痛の両方があって、おりものが多いんです」とお悩みの方に多い体質である、湿熱下注(しつねつかちゅう)についてご説明いたします。
過去の回はこちらです
PMS・生理痛の種類1/5~気血両虚
PMS・生理痛の種類2/5~気滞血瘀
PMS・生理痛の種類3/5~肝腎虚損
PMS・生理痛の種類4/5~寒凝胞中
※5種類のうち2つ当てはまる場合があります。
では湿熱下注(しつねつかちゅう)について見ていきましょう!
湿熱下注(しつねつかちゅう)の症状
生理前・生理中の症状
- 下腹部に痛み・熱っぽさがある
- 下腹部の痛みが腰まで響く感じがある
- 腰〜仙骨(お尻の割れ目の上にある骨)周辺に、つっぱり感のある痛みが出る
- マッサージされたくない
生理(月経)の特徴
- 経血量は多い
- 生理が長引く
- 経血の色が暗い
- 経血はネバつきがある
- 経血に塊が混じっている
その他の症状
生理期間かそうでないかに関わらず、以下のような症状があります。
- なんとなく熱っぽい感覚がある(熱を計ると平熱のこともある)
- 尿の色が濃い
- 尿の量は少なめ
- 生理でない時も下腹部に生理痛のような痛みがある
- 便秘よりも下痢しやすい
- 便意を催す回数が多いのに排便量は少ない
- 膀胱炎になりやすい
- 痔
- 脱肛
おりものに特徴があります
- 量が多い
- 黄色っぽい
- ネバつきがある
- 匂いが強い
湿熱下注(しつねつかちゅう)になる理由
- 食生活の不摂生
- お酒の飲み過ぎ
- 膀胱炎を繰り返している
- 忙しくてトイレに行くタイミングを逃す
- 手術をした(どの部分の手術かは不問)
- 産後又は生理期間に高温多湿の環境で過ごした
- 長期間、日当たりが悪く湿気の強い土地に住んでいた、又は働いていた
まずは鍼灸より先に婦人科で検査をしましょう
「おりものの原因はご病気(トリコモナス腟炎、子宮腟部びらん、クラミジア等)ではないですよ」と医師先生に診断してもらってください。ご病気ではないとの診断を受けた後に、鍼灸で体質改善されるという順番をお勧めいたします。
いろはならこうする
うつ伏せでは食生活に合わせた消化器関連のツボ、又は膀胱に関わるツボに鍼灸を行います。仰向けで湿熱下注のツボがある脇腹、下腹部、足首に鍼を行います。熱と湿気を取る感じの施術になります。もみほぐす時間も少しございます。ですが、「押されたくない!」という方は遠慮なくお知らせくださいませ。抵抗のある施術を無理やり提供することはございません、ご安心くださいませ。
湿熱下注になりやすいのは、接客業の方と営業・秘書のお仕事の方です。トイレに行くタイミングがなかったり、接待が多いご職業ですね。しかしコロナ禍で飲み会が消えたので、お酒の飲み過ぎ・暴飲暴食による湿熱下注は珍しくなりました。
湿熱下注(しつねつかちゅう)体質の方におすすめのライフハック
- トイレ休憩の時間を確保する
- おりものシートはまめに交換する
- タンポンを使う
- 月経カップを使う
- 食生活の見直し
- 休肝日を作る
- 青竹踏み